カブトムシの弱っているサインは、動きが鈍くなったり、餌を食べなくなったり、足や角が取れたりしてきます。
カブトムシが弱るのは寿命が理由の時もありますが、環境や餌の改善で復活するケースもありますのでできることは試してみましょう。
カブトムシを少しでも長生きさせるには、餌に配慮すること、飼育ケースを余裕のあるものにすること、ハスクチップを5分目くらいまで敷いておくこと、飼育温度、乾燥、蒸れに気を付ける事と、なにより愛情をもって飼育することです。
カブトムシは寿命の短い昆虫ですので、快適な環境を整えて少しでも長生きして一緒に過ごせる時間を長くしましょう。
今回の記事では、
- 早く気づいてあげたいカブトムシが弱っている4つのサイン
- 弱っているカブトムシを元気に復活させる方法
- カブトムシの特長と長く元気に育てるポイント
- カブトムシが死んでしまったら
- 飼っていたカブトムシが卵を産んだか見分けて育てる方法
などを紹介していきますので、カブトムシを育てている、今から育てようと思っている方はぜひ記事をチェックしていただいて上手に飼育しましょう。
早く気づいてあげたいカブトムシが弱っている4つのサイン
カブトムシは寿命の短い昆虫で、繊細なので弱りやすい体質を持っています。
カブトムシが弱っているのは寿命のケースもありますし、改善をすることで元気に復活するケースもあります。
復活させるには早めに弱っていることに気づくことが大きなポイントとなりますので、以下のような弱っているサインが出ていたら即対処してあげましょう。
動きが鈍る
どんな動物もそうですが、カブトムシも弱ってくると動き全体がわかりやすく鈍くなります。
特に足の力が弱まるので、飼育ケースの中の木につかまる力がなく登れなくなります。観察していると移動するスピードも確実に落ちてきます。
同じ場所にずっと佇んでいるなら弱っている可能性は高いです。
ひっくり返っていることが増えた
符節が取れたり、足が取れたりすることで木の上に登ろうとしてもひっくり返ってしまいます。ケースの中をある一定時間観察していれば何度も転んでひっくり返っているのがわかります。
人間の手で戻してあげても何度もひっくり返る、ひっくり返ってから自力で起き上がれないという時は弱っているサインです。
餌を食べる量が減る
カブトムシが弱っている時は餌を食べる量が極端に減ります。ヘラクレスなど強いと言われるカブトムシでも亡くなる前は3日に一度1個の餌を食べられるかどうかという量になります。
毎日観察していて、餌の減少が少ない、遅いと感じたら弱っているサインです。
例えば1日1回のペースで与えていた昆虫ゼリーの餌やりの間隔がだんだん大きくなっていき、2日に1回、3日に1回となっていくともう亡くなる兆候と言われます。
足がなくなる
カブトムシは弱ってくると符節がなくなる、つまり足などが取れていくのです。
符節が取れていくことで木に登れない、餌にありつけない、歩けないとどんどん弱っていくことになります。
以上4つのような弱っているサインがありますが、弱っていると死が近づいているのかと心配になります。しかしすぐに死と直結しないで少し様子をみましょう。なぜならカブトムシには以下のような習性があります。
- もともと人前だと警戒して動きが少ない
- 羽化直後はそもそも動かない
- 低温すぎる、冬など冬眠するので動かない
このような理由で動かないということもあり得ますので、少し時間をかけて観察していきましょう。
弱っているカブトムシを元気に復活させる方法
弱ってきたカブトムシは寿命が近いのは確かなのですが、それでも弱っているところから適切な対処をすることで復活するケースも多く見られます。
それは弱っている理由が、衛生状態が良くないからという時や、複数回交尾をしている時があるからです。そういう時にカブトムシはぐったりしていることもあるのです。
このケースは改善することで復活しますので環境を良くしてあげたり、餌のランクを良くしてあげると復活しますのでぜひ試してみてください。
環境改善
カブトムシの飼育をする上で飼育環境がカブトムシの元気を大きく左右します。
飼育ケースの大きさはカブトムシの大きさと合っているのか?ケース内の温度、湿度、ハスクチップの量、餌の置き場所、虫・害虫の侵入、直射日光など様々な配慮が必要となります。
幼虫には幼虫の、さなぎにはさなぎの、成虫には成虫の適正な環境がありますので、今一度飼育環境を見直してみてください。
飼育環境の見直しで弱っていたカブトムシが元気になったというケースはよくあります。
餌のランクアップ
カブトムシが弱っている、元気がないと感じたら餌を変えてみて良い餌をあげてみてください。
良い餌、栄養のある餌で一番良いと言われているのが「バナナ」です。
バナナはカブトムシにとって餌よりも栄養のあるものですので食べて復活することがあります。与えるときは小さく切って食べやすくしてあげてくださいね。
ただし、バナナを餌にする時は早い段階で虫が湧くので気を付けておきましょう。
もう命が尽きそうと思っていたカブトムシ、餌をひっくり返し、バナナを食べる
強い pic.twitter.com/qf5wmI2oho— 梅園温泉 (@umezono_onsen) October 30, 2022
カブトムシの特長と長く元気に育てるポイント
ここで改めてカブトムシについて知ってみましょう。
カブトムシの特徴
カブトムシはコガネムシ科です。
- 体長:5㎝前後
- 色:黒褐色、つやあり
- 生育分布:北海道から九州まで
- 養分:クヌギやサイカチの樹液
腐葉土で産卵、幼虫から7月に成虫になります。そして頭に角があるのが雄なので見分けが付きやすいのも特徴で、雌の体は雄より一回り小さく前進が微毛でおおわれています。
カブトムシの飼育適正環境
カブトムシを飼育する時には、以下の点を留意してください。
- 直射日光を当てない
- 風通しが良い場所にケースを置く
- 温度30度超えするところに置かない
カブトムシは環境で弱ってしまう昆虫なので、変化がないか常に観察しながら環境を整えてあげましょう。
カブトムシの寿命
カブトムシの寿命はだいたい一般的に3ヶ月前後です。通常は雌が長生きするのですが、交尾をしていない雌はさらに長生きします。
おはようございます。
昨日は少し涼しくてカラダが楽でしたね。
仕事はテレワークだったので、マイペースでやっていました。それからカブトムシの卵を発見して、第2世代になるんだなぁ、と感慨深かったです。
成虫の寿命は3ヶ月くらいらしいです。だからこそ毎日、楽しく思い出を作れますように。 pic.twitter.com/MNFxHUOz9X
— moo (@metal_otaku) July 20, 2023
寿命は短いと言えど少しでも長生きさせるにはいくつかのポイントがあります。ポイントをいかにまとめてみました。
飼育ケースを大きめにして広々とした環境を与える
- 餌は昆虫ゼリーを基本に時々バナナを与える
- ハスクチップは5分目まで敷いておく
- ケース内は乾燥させない、蒸らしすぎないこと
- 飼育の適正温度20~28℃を保つこと
そして何よりも命に責任をもって愛情深く世話、飼育することが大切となっています。
お子様と一緒に飼育するならぜひ命の大切さを説きながら飼育してくださいね。
カブトムシ飼育
カブトムシの飼育で用意するものや世話の仕方のポイントを解説していきます。
幼虫:用意するもの
- 飼育ケース:昆虫用プラケースでサイズは大きめを選びましょう。
- マット:市販の昆虫マットか昆虫腐葉土を使いましょう。
- 霧吹き:マットを湿らせるときに使用します。
幼虫:世話の仕方
幼虫は、昆虫マット、腐葉土を食べながら育ちます。そのためマットや土さえあれば餌の用意は必要ありません。
マットの上に黒い糞が見えてきたらその都度取り除いてあげて、きれいにしたマットを追加してください。
カブトムシはさなぎになるときには縦の深さが必要です。深さがないと羽化不全と起こしてしまう、最悪なケースでは死んでしまうこともあり得ます。マットは十分な量を常にキープしてあげてください。
また、複数飼育であればケースを大きめにして余裕ある環境で育ててあげましょう。
成虫:用意するもの
- 飼育ケース:昆虫用プラケースで余裕をもって大きめのケースがおすすめです。
- 昆虫マット:市販のかぶと虫用腐葉土でOK。もしくはクヌギの朽ち木を砕いたもの。
- 霧吹き:マットを湿らせるときに使用
- エサ台
- のぼり木
- エサ:市販の昆虫用エサ。リンゴ・バナナなどの果物も栄養価が高いのでおすすめ。
成虫 :世話の仕方
成虫の場合、大きめの飼育ケースに1/3くらいまでマットを敷きましょう。
時々マットを湿らせ湿度を作ってあげる事を意識してください。
のぼり木を入れるのは、ひっくり返った時などに自力で起き上がれるようにするためです。
餌は基本的に毎日与えます。サイクルとしては夕方に与えて朝チェックして無くなっていれば与えるというものでOK。しかしよく食べるカブトムシもいますので、常にチェックしてない場合は都度与えましょう。
昆虫マットはコバエなどの虫が湧いたり、見て汚れがあるようであれば交換してあげて快適な空間を保つようにしてください。
なお成虫になると一つのケースで複数飼いするとケンカが起きるときもあります。その場合は寿命を縮めてしまうかもしれないので、最悪ケースを分けてあげましょう。
一つのケースで複数飼いするときの餌は一匹につき1つ与えてくださいね。
カブトムシが死んでしまったら
カブトムシは寿命が半年にも満たない短い昆虫ですので、必ず死と遭遇するでしょう。
もしカブトムシが死んでしまったら、タオルや綿で包んで安置しましょう。その後の対応は3点あり、廃棄物として処理するか、専用施設で埋葬、郵送キットを使って埋葬する、または標本を作成するという方法です。
お子様がいらっしゃるならぜひ命の向き合い方として埋葬までしてあげるか、標本を作成して保管するのも良いですね。
昆虫用花壇などを作ってあり埋葬してくれるペット葬儀やさんは昆虫でもちゃんと供養も続けてくれます。
もしくは亡くなった昆虫のための郵送キットが販売されていますので、その中に入れて投函することで埋葬代行してくれるようなサービスもあるのでチェックしてみてください。
カブトムシの標本をつくるなら簡単に作成できるキットが販売されています。
標本キットはたくさん種類があってピンキリです。以下のようにダイソーなどでも販売しているので、活用して夏休みの研究に活かしてみてはいかがでしょうか?
飼っていたカブトムシが卵を産んだか見分けて育てる方法
カブトムシの飼育をしている時に卵があるのかどうか気になるところですが、基本的に初心者であれば自分で掘り起こしたり触らない方が良いでしょう。
卵はかなり繊細なのですぐに傷ついてしまい、死なせてしまうからです。
生んだばかりの卵は白くて楕円形で大きさはだいたい3.4㎜です。そこからどんどん大きくなり、オレンジ→茶色へと変化していくのですが、そうなると土に同化してしまい見つけづらいのです。
さらに、土の上だけではなく土の中に産卵している場合もあるので見つけるのはなかなか至難の業でしょう。ですので、基本的には産卵し卵が孵化している間はそっとしておいてください。
産卵したかどうか確認したいときには、交尾を基準に2ヶ月後あたりにチェックすると孵化し2㎝前後になっているので大丈夫です。
ペアで同じケースで飼育を始めて1週間で交尾は完了していると思っていてOKです。早い場合は同居ですぐに交尾ということもありえますが、1週間経過していれば間違いないと目安にしておきましょう。
そして交尾完了の2ヶ月後に産卵していると判断してください。
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