ラミウムはオドリコソウ属に属する多年生の草本である。この植物には、「マクラツム」や「ガレオブドロン」などの園芸品種が存在し、通常は5月から6月頃に美しい花を咲かせます。
特徴的なのはその葉で、白い模様が入っているのが目を引きます。特に花が咲く時期には、一年中で一番美しい状態になるとも言われています。
しかし、ラミウムには少々困った性質があり、なんとその茎が勢力的に繁殖しやすい傾向があるのです。
このため、手に負えなくなることがあり、「植えるべきではない」と考える人もいるのですが、それでもこの植物の魅力に引かれる人は少なくありません。
そこで、問題とされる増殖力をコントロールしながら、ラミウムを賢く栽培するためのポイントをいくつか提案します。
ラミウムの植栽に要注意！
ラミウムは、清々しい香りを持つ茎から、見た目も魅力的な葉と花を芽吹かせます。料理の香り付けに用いられるなどハーブとしての用途もありますが、植え付けに際して注意すべき重要なポイントが存在します。
問題となるのは、その強力な地下茎がどんどんと広範囲に拡がっていく生態です。地面の下を這うようにして地下茎が伸びるため、一度広がり始めるとどこまで根を広げているのか見当もつきません。
コントロールを誤りますと、思わぬ場所から再び新芽を出してしまうことがあり、混植したりガーデニングを楽しむ際に、他の植物の成長を邪魔してしまう可能性もあります。
この植物は特に生命力が強く、地面を徹底的に掘り返して根を除去したとしても、地中にわずかに残った根から再び発芽することが報告されています。
したがって、ガーデニングの際には特に慎重に植え場所を選ぶ必要があり、そのため一部では植栽を避けるべきという意見もあるのです。
ラミウムの花言葉って何だろう？
ラミウムの花には、「気づかれない想い」「愛嬌」という花言葉があります。
これは花弁の上部が目立っていて、内部が見えにくい様子から「気づかれない想い」が、踊り子が花笠を被っているような愛らしい外観から「愛嬌」という意味が込められたものです。
どちらの言葉も、小さくて愛らしいラミウムにとても相応しいですよね。
ラミウムの育て方
以前触れたとおり、ラミウムは成長するとその茎が広範囲に伸びるため、植え付け時には注意が必要です。しかしながら、その小さな魅力的な花々と、特徴的な白い斑の入った葉は、お庭を鮮やかに彩ります。
地面に広がる性質のラミウムは、鉢植えに限らず、地面を覆う植物としてもぴったりです。注意すべき点に留意して、植栽の楽しさを享受してみましょう。
ラミウムの適切な育成環境
ラミウムは、日陰がかった明るい場所で、排水性の良い土壌を好みます。寒さには強いですが、暑さに対する耐性が低いため、夏期は涼しいところでの世話が重要です。
直射日光が長時間当たると、葉が焼けてしまうことがあるので注意が必要です。このようなダメージは、枯れに直結することもあるため、特に真夏の管理には配慮しましょう。
鉢植えのものは、雨の多い季節には過剰な湿気を避けるため、雨が直接当たらないような場所に移動させると良いでしょう。日光によって花付きは良くなりますが、葉の健康も考慮して植える位置を決めるべきです。
ラミウム栽培の適切な土壌
ラミウムにとって理想的な土は、空気が通りやすく、適度に水を保持しながら余分な水分は流れやすい性質を持っていることが大切です。
具体的には、赤玉土を主体にした、小粒で5割、腐葉土を4割、軽石を1割の割合で混合した土が適しています。
地面に直接植える時は、やや湿り気を持つ土地を選び、腐葉土や堆肥を20％程度加えておくとラミウムの成長に良い環境を提供できます。
ラミウムへの肥料の与え方
ラミウムを育てる際には、肥料の必要性はそこまで高くありません。もし肥料を施す場合には、植えるタイミングで土に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおくことが推奨されます。ただし、肥料の量には気をつけ、多量に与えると病気に罹りやすくなるリスクがあるため、適度な量で抑えることが大切です。
ラミウムの水やりの要点
ラミウムを元気に育てるためには、水分供給における適切な湿度と乾燥の配分が重要です。
庭に直接植えてある場合、自然の降水で水分の補給が可能ですが、鉢植えのラミウムを育てる際は、土が乾いたことを確認してから水をたっぷりと供給することが肝心です。
特に夏場は土が乾くスピードが速まりますが、一方で湿度がラミウムにとって過剰になることもあります。高湿度によりラミウムが枯れる事態を避けるため、土の状態をこまめにチェックしつつ、必要に応じて水やりを行ってください。
ラミウムの手入れについて
ラミウムが開花を終えた後は、枯れた花は株元近くでカットしてください。この枯れ花は、残しておくと植物の健康を害する場合がありますので、定期的に取り除くことが大切です。
さらに、植物が密に生えすぎていないか確認し、もし必要であれば剪定を行い、良い通風を保つようにしましょう。
植物紹介: ラミウムの魅力と注意点
ラミウムはその強い横への生長力により、狭いスペースのガーデンには不向きかもしれませんが、適切に手を加えることで素晴らしいグラウンドカバーやカラーリーフとしての寄せ植えが楽しめます。
薄い色合いの愛らしい花と白い葉が特長的で、ラミウムが庭園や植木鉢を飾っている様子は非常にチャーミングです。多年草であるこの植物は、適切なお手入れを行うことで、年毎にその美しい花を楽しむことが可能です。
ラミウムをガーデニングでは手間がかかる植物として避けることなく、その潜在能力を生かした庭づくりに挑戦してみませんか。
コメント