紫陽花の織りなす美しさは、雨の多い梅雨の頃に目にすると、季節の変わり目を感じさせ、心を和ませてくれます。
しかし、紫陽花を多く植えることが推奨されない、という話も耳にします。実際に紫陽花を増やすことに懸念があるとされる理由を3つほど挙げてみましょう。
- 死をイメージさせる風潮がある
- 有毒成分を含んでいる
- 想定以上に大きく成長することがある
これらについて、詳しく見ていくとともに、風水的にもプラスとなる紫陽花の植え方についてもアドバイスをしていきたいと思います。
紫陽花を増やしてはいけない理由は?
ここで具体的な理由を詳しく解説いたします。紫陽花を増やしてはいけない背後にある事情についてご理解いただけるよう説明を進めます。
紫陽花と「死」との関連性
紫陽花の花びらの数量が多くの品種で4枚であることをご存知ですか。しかしながら、古来より数字の「4」は「死」とかけて忌避されがちでした。
それにより、一部の集合住宅では縁起を担いで4番を冠する部屋番号を使わないところもあるほどです。
湿気が多くてあまり好まれない梅雨の時期に開花する紫陽花は、花びらの数も相まって縁起が悪いと見なされることがあり、「増やしてはいけない」との言い伝えもあるそうです。
だけど、実際には紫陽花は自然界の産物であり、文字通りに「死」を引き寄せるわけではありません。
ですので、これについてあまり気にならない方であれば、紫陽花を植えたり増やしたりしても問題ないでしょう。
紫陽花の有毒部分について
紫陽花には葉や茎に有毒成分が含まれています。しかし、心配する必要はありません。
なぜなら、これらの部分をわざわざ口にすることはないでしょう。万が一紫陽花の葉や茎に触れた後は、念には念を入れてしっかり手を洗えば、毒に影響される心配はございません。
成長力が旺盛な紫陽花
紫陽花は驚くほどの生命力を持ち、一旦植え付けるとたちまち大きく育ちます。
我が家の周辺にも、エントランスに紫陽花を植えているご家庭があり、梅雨が到来すると見事に大きな花を咲かせているのを目にします。
あまりにも成長が旺盛だと、手入れが大変になることも。もし手間を掛けるのを避けたい場合は、増やすべきでないかもしれません。
ですが、もし紫陽花をこよなく愛し、剪定をはじめとする世話を苦手としないなら、紫陽花を植えて数を増やすことに何の問題もありません。これが、紫陽花を増やしてはならないと言われる背景です。
紫陽花はたいへん美しく、季節感溢れる花ですから、お気に入りならば不吉など気にせず育ててみてはいかがでしょうか。
庭に植えるべきではない紫陽花の理由２つ
色彩豊かで、初夏の訪れを告げる紫陽花。集まる小花たちが生み出すグラデーションは、見る者を暖かな世界へと誘います。
その美しさから庭植えにも選ばれがちな紫陽花ですが、実はふさわしくないとする声も存在します。その理由についてお伝えしましょう。
紫陽花と死のイメージ
かつての医療技術が今ほど進んでいなかった時代では、ジメジメした梅雨の時期に疾病が原因でこの世を去る人が数多くいました。
同様の理由から、花弁が四枚である紫陽花は死と結びつけて考えられがちで、そのため自宅の庭に植えるべきでないとする風習が広まったのです。
病院だけにとどまらず、墓地や寺院にも紫陽花を栽培することが多くあり、故人に捧げる花として用いられることも多かったのです。
このような文化的背景が、現代においても紫陽花を庭に植えることへの忌避感を生んでいるのかもしれません。
しかし今日では、紫陽花の小さく密な花が集まり合って咲く様子から「家族団らん」というポジティブな花言葉も生まれていますので、前向きな見方で鑑賞しても良いでしょう。
風水でみた紫陽花と恋愛運の関係
風水の観点からすると、紫陽花は水のエネルギーを強く吸収する植物とされており、これが恋愛運の低下に繋がるとも言われています。
紫陽花が生き生きと成長するためには豊富な水分が不可欠ですが、この性質が家の中の良い「水の気」を奪い、結果として縁談が遠ざかるとする見方もあるのです。そのため、一部では自宅に紫陽花を植えることを避ける声もあるようです。
一方で、結婚済みの方には紫陽花が邪気を取り除き、家庭の運気を向上させるというポジティブな解釈も存在しますので、その効果は場合により異なるとも言えます。
加えて、紫陽花には「我慢強い愛」を表す意味も込められており、これは家族の結束を象徴し、共に幸福を築いていくというメッセージも含まれています。
しかも、紫陽花を用いて幸せを引き寄せるおまじないが存在し、一部の地域ではそれがとても有名だということです。まさに紫陽花の持つ意味合いや効果は多岐にわたり、その魅力は深いですね。
紫陽花の意味深なメッセージ
美しい紫陽花には、色によって異なるメッセージが込められています。一般的には、青や紫を思わせる色合いの紫陽花は「冷淡」や「無情」といった意味を持ちますが、これは一面のみの捉え方です。
実際には、紫陽花の色によっては好ましい花言葉も存在します。例えば、白い紫陽花が「寛容」を、ピンク色が「元気な女性」をそれぞれ象徴しているのです。
花の色は土壌の性質に左右されることから、日本で自然に咲く紫陽花は青や紫が一般的。それゆえ花言葉も「冷淡」「無情」となりがちですが、そんな中で青や紫の豊かな色合いは、多くの人を魅了します。
さらに最近では、青や紫の紫陽花に秘められた「家族団らん」という温かな花言葉が広まりつつあり、必ずしも否定的なイメージだけとは限らないのです。
紫陽花を育てることに抵抗を感じる声も聞かれますが、花の持つポジティブな意味に思いを馳せれば、憂鬱な気持ちも晴れることでしょう。
美しい紫陽花とその豊かな花言葉を知ることで、愛情を持ってこれらの花をそばに置けるのかもしれませんね。
紫陽花の縁起や風水的な見方
紫陽花に関する風水では、北方向に植えると運気が落ちると言われることがあります。しかし、紫陽花の捉え方次第では、良い縁起をもたらすこともあり得ます。
特に、紫陽花には「家族団らん」という美しい花言葉が存在し、その意味は家庭に暮らす人々にとって、心の安らぎを与える象徴ともなりえます。
昔は、「家族団らん」という花言葉が知られていなかったため、紫陽花を増やすことは忌むべき事とされていたのです。ですが、今では家族の和を尊ぶ象徴として、紫陽花を植えることが推奨されています。
風水の角度から見ると、運気は植える場所により影響を受けます。北以外に紫陽花を植えることで、特に東、南東、南、南西方向では、運気が向上し、金運アップに結びつく可能性があるのです。
かつては不吉な印象を持たれがちだった紫陽花ですが、適切な世話をしながらポジティブな花言葉に心を留めれば、何も恐れることはありません。
風水上、特に東や南、南西方向に植えることで、より一層の運気アップを期待することができるでしょう。
紫陽花は、実は多くの魅力を持った花です。是非、ご自宅の庭や玄関先に植えて、雨の多い季節に美しく咲く様子を存分にお楽しみください。
初心者向け！紫陽花の基本的な育て方
紫陽花は育てやすさが魅力的で、ガーデニング初挑戦者にもお勧めの植物です。しっかりと根付けば、力強く成長して毎年雨の季節に美しい花を楽しませてくれます。
害虫にも強いので、日々のケアが比較的容易というメリットもあります。鉢植えにしようと、庭に地植えにしようと、紫陽花はどちらの方法でも育てることができます。
地植えの場合、植穴には土の3割程度に当たる腐葉土を加え、土壌と十分に混ぜ合わせてから植え付けるとよいでしょう。
鉢植えの際は、排水の良い赤玉土7割に腐葉土3割の割合で混ぜると良いです。土作りは紫陽花を健康に美しく成長させるための重点ポイントなので、注意してください。
さらに、水を好む紫陽花のためには定期的な水やりが必要です。乾燥させずに一定の水分を保つことが大切で、冬場や夏場は葉が枯れてしまう可能性があるので特に注意が必要です。
強風が当たらない場所に移動させるなどして保水対策を行ってください。
剪定も紫陽花の美しい成長には不可欠です。放置すると2メートルを超える高さになることもありますから、花が咲き終わる初夏の7月には剪定を行うことをおすすめします。
来年の花の芽が出る8月前に剪定を済ませておくと、翌年も鮮やかに咲かせることができますよ。
紫陽花の増やし方
剪定時に出た紫陽花の枝を活用して、手軽に新しい紫陽花を育てることができます。
紫陽花を増やす手順
- 6～7月の花後に剪定した枝を用意し、10cm～15cmの長さに切り揃えて、斜めにカットします。この際、葉は2～3枚だけを残し、あとの葉は取り除いておいてください。
- 次に、枝を水に浸して1～2時間ほど待ちます。
- 枝が水を充分に吸ったら、赤玉土と腐葉土を混ぜた土へ植え込みます。土には2～3cmほど埋め、水をたっぷりと与えて慣らします。
枝を植えてから1～2ヶ月で根がしっかりと張り、徐々に紫陽花が増えていくでしょう。簡単なので、ぜひ挑戦してみてください。
紫陽花の育て方と注意点
紫陽花の増殖に関しては、いくつかの慎重さが必要です。なぜなら、終わりを想起させるイメージがあったり、中には有毒な種類も存在するからです。
さらに、想定以上に成長してしまう可能性があります。しかし、昔の否定的な花言葉に対して、現代ではポジティブな意味合いを持つ花言葉も増えてきました。
実は、特定の方角、具体的には東、東南、南、南西に紫陽花を植えることで、運気が向上し、家族間の絆を強める効果があるとされています。そのため、この美しい花は不幸をもたらすものではないといえます。
また、ガーデニングが初めての方にも手軽にトライでき、育てやすい性質を持っています。その見事な外観は、あなたの庭を美しく彩ることでしょう。
良い方角に植えて、ジメジメした梅雨の時期でも色鮮やかな青や紫の花を楽しむことができるのです。
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