おでんには欠かせない練り製品について、昔は必ず油抜きが必要だとされていましたが、現在では油の質改善によりその必要性に疑問を持つ方もいるようです。
そもそも、わずかな手間を惜しんでしまい、熱湯に通すことを忘れたら、おでんが台無しになるのではと不安に思うこともあるでしょう。
寒さが身にしみるこの時期、温かいおでんに心がひかれますが、練り製品から出るだしはおでんの全体的な風味を大きく左右するため、正しい扱いが求められます。
「油抜き」は今でもするべきなのか、もし忘れたら味にどのような影響があるのか、さらには簡単な下ごしらえ方法についても触れたいと思います。また、おでんの具材を入れる順番については、当記事を参照いただければと思います。
「おでんの練り物、油抜きは必須?」
美味しいおでん作りには、素材それぞれの美味しさが重要です。大根や卵といった定番の具材だけでなく、揚げ物や練り物にも注意しましょう。練り物には油抜きが不要というメーカーもある一方、おでん用には油を抜いておくのが基本です。
油抜きとは、油で揚げられた食材の表面についている油を、お湯をかけたり、さっと茹でたりして取り除くことです。この作業を行うことで、素材の油臭さが減り、本来の風味が引き立ち、煮汁が濁ることを防ぐことができます。
練り物から出るダシや油が、おでんの風味を決める要素になりますが、油が多すぎるとおでん本来のダシを損なうことに。また、練り物に使われる油は鮮度が不明で質が良くないこともありますので、雑味を減らす意味でも油抜きは重要です。
もし「油抜きでうまみも流れてしまうのでは?」と心配される方もいるかもしれませんが、軽くお湯を通す程度ではうまみ成分の流出は心配ありません。忘れずに油抜きを行い、風味豊かなおでんをお楽しみください。
おでんの練り物の下ごしらえ!簡単なコツをお教えします
おでんの練り物に欠かせない油抜きは、とっても簡単に行うことができますよ。
下ごしらえをおろそかにしてしまうと、せっかくのおでんが美味しくなくなってしまう可能性があるので注意しましょう。
練り物の油を取る際のお湯利用法
練り物類をざるに入れて、沸騰したお湯を直接かける方法の説明です。油を効果的に抜きたい場合には、しっかり量のお湯を準備することが肝心ですので、たくさんのお湯をご用意ください。また、もしもお湯を沸騰させることが手間と感じるときは、電子レンジを使ってお湯を作ることも可能ですが、この場合はやけどをしたり、突沸現象によって急に液体が溢れ出る可能性があるので十分に注意して取り組んでください。
練り物を油抜きする湯煎法
練り物をさらに手厚く油抜きするなら、お湯での湯煎がおすすめです。沸騰したお湯の中に練り物を1~2分間入れ、気軽に湯通しするだけで大丈夫です。もしかしたら少し手間に感じるかもしれませんが、この小さな労力が、出来上がりの質に大きく影響します。特にコストパフォーマンスに優れたおでんセットの練り物だと、長時間煮すぎることによってボリュームが出過ぎたり、食感が柔らかくなり過ぎることがあるので、加熱の様子を注意深く見守りながら、油抜きを行ってください。
おでんの練り物、油抜きを忘れた際の対処法
おでんの練り物には通常、油抜きが必要ですが、それを忘れてしまいおでんに加えてしまった場合の対処法です。すでに調理してしまった後でも、完全な失敗とあきらめる前に、いくつかの応急措置が可能です。
まず、おでんから浮いた油をできるだけ掬い取ります。そして、新しいだし汁を補充して和らげる試みをしてみましょう。残念ながら、おでんの油は固まりにくいため、油を掬い取る際には、だし汁も一緒に減ってしまうのが難点です。
それでも、まだ油っぽさが気になる場合は、おでんを他の料理にリメイクする手もあります。味の変化を楽しむことで、失敗したと感じることなく、おいしく食べることができるでしょう。
◆おでんのリメイクレシピ
余ったおでんやうまくいかなかったおでんも、別の美味しい料理に変身させることができます。おでんをたっぷりと作り、数日間にわたって様々なおでん料理を楽しむという、上手な主婦の方もいるそうです。これは真似したい一工夫ですね。
おでんの具材は、以下の料理に再利用することが可能です。
- 炊き込みご飯
- 茶碗蒸し
- 天ぷら
- カレー
- シチュー
- グラタン
- 煮込みうどん
- お好み焼き
- 筑前煮
- スープ各種
多才なおでんの具材を使ったリメイク料理は、実に多様です。おでんがこのようにさまざまな味わいに変わるなんて、とても便利ですよね。
まとめ
おでんには不可欠な練り物ですが、ちょっとした下処理により、味わいが格段にアップします。おでんの練り物は適度に煮ることが重要です。
煮込む順番もポイントで、煮えにくい大根や卵を先に鍋に入れ、練り物を加えた後の煮込み時間が15分から20分を目安にすることで、絶妙な味わいに仕上がります。
大きな泡でぐつぐつと煮ると、具材が崩れてしまったり、だしの風味が濁ることも。そっとコトコト煮ることが、おでん作りのコツと言えるでしょう。この秘訣を活用して、ぜひ絶品おでんを作ってみましょう。
コメント