ドジョウは水槽の汚れをきれいにしてくれるとまでは言い切れません。
ほかの魚の食べ残しを食べてくれたり処理をしてくれるのは本当なのでそういう意味ではきれいになりますが、ドジョウ自体の糞や動きで水質は汚れます。
ドジョウは基本的に残飯処理が得意なのですが、貝類やエビ類、熱帯魚の中には藻や水草も処理してくれて水槽をきれいにしてくれる生き物もいます。
今回の記事では、
- ドジョウは水槽の汚れをきれいにしてくれるって本当?
- ドジョウの生態と特徴とは?
- ドジョウ以外に水を汚さず水槽をきれいにしてくれる生物とは?
などを紹介していきますので、ドジョウの水槽洗浄能力や生態が気になっている方、水槽の汚れに困っていて取ってくれる生物を探している方はぜひ最後まで目を通してみてください!
ドジョウは水槽の汚れをきれいにしてくれるって本当?
ドジョウはある意味水槽をきれいにしてくれます。それは、他の魚の食べ残しを処理してくれる残飯処理魚だからです。
しかし水槽が完全にきれいになるかというと、ドジョウ自身が糞や生活で汚しますよね?なので、ドジョウを水槽に入れると水槽がきれいになるというのは言い過ぎなのかもしれません。
それに、ドジョウを入れていたらきれいにしてくれるから水替えをしなくても良いわけでもありません。なんとなく見た目的にきれいに見えるようになるけど水質自体は確実に汚れているので水替えは必須です。
残飯処理をしてくれるという点ではドジョウだけでなく、淡水魚にも貝、エビ類にもそういう素質を持った生き物はいますので、水質をきれいにしたいからドジョウを水槽に入れるというのは安易な考えということになりますね。
さらに残飯ではなく、「藻」の処理はドジョウはできません。藻を処理してくれるのは、熱帯魚やエビに存在します。
ドジョウも他の残飯処理ができる熱帯魚やエビでも、水槽をきれいにしたいからと言ってそれらをたくさん入れると単純に水質は汚れてしまうことになります。
ドジョウの生態と特徴とは?
それではここでドジョウの生態と特徴を解説していきます。
ドジョウ特徴
ドジョウはひげがあるのが特徴的ですよね。
このひげは味を見分ける役割を果たしていて、ひげで餌と泥を見分けて餌を口に入れているのです。
ドジョウのひげ(動画)。
エサを食べるところを観察しようとしたら、動かなくなった…。
ドジョウのヒゲはかわいい。 pic.twitter.com/FrUFovAlTA— 水たまり (@mizutamaricrab) November 30, 2021
余談ですが、実はドジョウが掃除をしてくれるというのも、ドジョウというよりは「ひげ」が生えている水中生物は掃除をしてくれるという可能性が高く、タニシやコリドラスもヒゲで餌を感知している同じ部類です。だから同じく掃除をしてくれます。
そしてもう一つドジョウの変わった特徴が「腸で呼吸できること」です。すごいですよね。
普通の魚は酸欠になったときに腸で呼吸するのですが、ドジョウはいつでも腸で呼吸できるのです。
ですのでお尻あたりから泡が出ている時は呼吸をしていると解釈できます。おもしろいですよね。
ドジョウ生態
ドジョウはそもそも鯉(コイ)の仲間であり、生息地としてはアジア中心の日本、朝鮮半島、台湾、中国あたりです。
どの国でも飼育したり食用にしたりしているようです。食用にするという意味では日本の食用も基本的には輸入のドジョウであり、国産のドジョウはかなり貴重で高級食材の部類となっています。
ドジョウは基本的に隠れやすい場所で湿地に住んでいます。体全体がヌルヌルとしているのは、敵から逃げるために泥の中にスルスル逃げ込むためです。ですので野生のドジョウを見つけようとしてもなかなか姿は見る事ができないでしょう。
ドジョウの種類
ドジョウでメジャーなのは、以下の3つです。
- マドジョウ
- ホトケドジョウ
- シマドジョウ
マドジョウ
みんながよく知っているのはマドジョウです。大きくなりやすいドジョウなので食用としても用いられています。
見た目は黒、濃い茶色一色で模様は特になく、大きいものはうなぎにそっくりです。
ホトケドジョウ
面白い名前のドジョウですよね。主に日本では中国地方を除いた場所に生息しています。
見た目は茶色~赤色の間位の色のものやオレンジ色で基本的に葉模様はありませんが稀に黒い斑点がある種類もいます。
ホトケドジョウの調査。 pic.twitter.com/1x2HsDSRiU
— かわひが (@higai___) August 9, 2023
ドジョウの中でも観賞用に販売されていることが多いのがこのホトケドジョウですが、今絶滅危惧種にも指定されています。
シマドジョウ
シマドジョウは名前の通り見た目で縞模様になっています。
しかしシマドジョウの中でも模様が違うのもいるのですごく見分けがつきづらいと言われています。
日本固有種となっているドジョウですね。
ドジョウの飼育
ドジョウは基本的に飼育可能な生物ですし、飼育も比較的簡単です。
水さえ淡水ならドジョウを複数で飼うこともできますし、他の魚と一緒に飼うことも可能な生物です。
ドジョウの飼育に必要なのは大き目の水槽と水底に敷く泥や砂くらいであり他に必要なものはありません。前述したように基本的にドジョウは潜る生物なので、水草などもあるとむしろ邪魔になるのです。
しかしほかの魚と一緒に飼う場合はドジョウは浮かないので、水面に浮く水草を用意してほかの魚が水草に接することができるようにしてあげましょう。
そして餌に関しては、ドジョウは浮かないので、沈む餌を用意してあげましょう。
ドジョウの好む餌は、イトミミズ、豆腐など軟らかいものです。専門でドジョウの餌も売っているので迷うならそういうものを購入すると良いでしょう。
ドジョウ以外に水を汚さず水槽をきれいにしてくれる生物とは?
ドジョウ以外でも水を汚さずきれいにしてくれる生物はいます。
淡水魚ならカマツカやニゴイなどが代表的で、餌の残飯や藻なども食べてくれるため見た目はキレイになります。
魚以外でもエビ類、貝類、熱帯魚が水槽をきれいにしてくれるケースもあります。混泳させたいならこれらが合うかもしれませんね。
エビ類
エビ類は全般的に「コケ」を食べます。そのため水槽をきれいにしてくれると言われています。主に以下のようなエビがきれいにしてくれますよ。
- ヤマトヌマエビ:『アオミドロ』や『ひげ状藻』、熱帯魚の餌の食べ残し
- ミナミヌマエビ:『アオミドロ』『ヒゲ状藻』のコケや、熱帯魚の食べ残しの餌
- チェリーシュリンプ:『糸状のコケ』や熱帯魚などの餌の食べ残し
ただしエビの場合は混泳させると、他の魚を食べたり、逆に食べられたりという可能性のある生物なのでその点は注意しておきましょう。
貝類
貝類で水槽を掃除してくれる仲間は以下のようなものがいます。
- フネアマ貝
- 石巻貝
- サザエ貝
- シマカノコ貝
- ラムズホーン
- ヒメタニシ
- オオタニシ
- マシジミ
おもに藻や食べ残しを処理してくれるので水槽がある程度きれいになります。
熱帯魚
熱帯魚類では以下のような魚が水槽掃除の役割を果たします。
- コリドラス
- クーリーローチ
- オトシンクルス
- オトシンネグロ
- サイアミーズ・フライングフォックス
- プラティ、ブラックモーリー
- ペンシルフィッシュ
- アルジイーター
種類によって食べるものは違いますが主に、茶ゴケ(珪藻)や糸状藻、黒ゴケなどを食べてくれます。
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