日本の食卓に欠かせないメニュー、ハンバーグ。
通常の材料としては、挽肉を始めとして、軽く炒めた玉ねぎ、結びの役目を果たすパン粉や牛乳、そして卵を用いるのが一般的ですが、実は家庭によってはパン粉を常備していないことも。
フライ料理やハンバーグ以外ではあまり出番がないためですね。
では、パン粉がなければ、それがすなわちハンバーグ作りの終焉を意味するのでしょうか？実はそうでもありません。
今回はパン粉を使用しない状況でハンバーグを作る場合の効果や、パン粉を使う目的、さらには代わりになりうる食材についてご紹介します。
パン粉抜きで作るハンバーグの風味と質感
パン粉を使わずに作るハンバーグは、食感に力強い印象を与える仕上がりとなります。通常のパン粉入りハンバーグとの比較では、ボソボソとし、多少硬めで乾燥した感触が特徴的です。衣のないメンチカツのような舌触りを想像してもらえるとわかりやすいでしょう。
一方で、塩と胡椒をした挽肉をしっかりと練り上げることで粘りを出し、型崩れしにくいハンバーグにし、乾燥感を軽減することが可能です。パン粉なしでもハンバーグ作りは十分楽しめます。
それでも、パン粉を加えた場合のハンバーグは、柔らかくてやさしい口当たりに仕上がるため、異なる食感をお楽しみいただけます。
ハンバーグにパン粉を加える理由
ハンバーグにパン粉を混ぜ込むのは、一見すると肉の量を増やすためのものに思えます。しかしながら、パン粉の本当の役割は別にあります。
パン粉を使用せずにハンバーグを調理しようとすると、焼いている間に肉から脂が溢れ、肉汁も一緒に流出してしまいます。結果として、ただのひき肉のかたまりが出来上がることでしょう。
あるいは、ハンバーグに入れた野菜が加熱で水分を放ち、せっかく成形したハンバーグが崩れてしまうリスクもあります。
パン粉の使用はこうした問題を解決します。ハンバーグに含まれる野菜から出る水分をしっかり吸収し、また肉の美味しさを閉じ込めてくれるのです。
加えて、ハンバーグが一段と柔らかく、ふんわりとした食感に仕上がる効果もあります。つまり、パン粉がハンバーグの美味しさを大いに左右する、非常に重要な役割を果たしているといえるでしょう。
ハンバーグにおけるパン粉の重要性と適量
ハンバーグは多くの人に愛される料理ですが、その秘密のひとつにパン粉の使用があります。パン粉を多めに使うことで、ハンバーグ自体がふっくらとし、ジューシーさが強調されます。しかし、使用する量には要注意です。パン粉を過剰に添加すると、ハンバーグが柔らかすぎて成形が難しくなる恐れがあります。さらに、パン粉特有の香りが前面に出たり、ひき肉特有の食感が損なわれてしまうリスクも考えられます。適切なパン粉の量は、おおよそひき肉とその他の材料を７：３の比率で混ぜることが目安とされています。
パン粉不使用！ハンバーグに活用できる食材たち
ハンバーグに欠かせないパン粉の代替として役立つ食材には、次のようなものがあります。
- 食パン
- フランスパン
- クラッカー
- お麩
- 高野豆腐
- おから
- 豆腐
- はんぺん
- 小麦粉
- 片栗粉
- 米粉
- マッシュポテト
- 山芋
- シリアル
- オートミール
- ごはん
例えば食パンを使う場合は、パンの耳を取り除き、細かく切り刻んでひき肉に混ぜ込みます。冷凍した食パンの耳は、おろし金ですりおろすことも可能です。フランスパンやクラッカーも同様に処理できます。
水分を多く保持するお麩は、その特徴を活かしてハンバーグに使われることもあります。味が無く、たくさん入れても肉の風味を損ねないのがメリットです。戻す手間なく、細かく刻んでそのまま混ぜ込むことが可能です。
高野豆腐は乾燥状態で細かく砕いたり、水で戻してから使用します。健康志向のハンバーグに適しており、取り入れることで栄養価が高くなります。独特の食感もハンバーグの中では目立たず違和感はありません。
おからは乾燥おからパウダーとしても、もしくは生の状態でも活用できます。大豆から作られた残り物で、豊かな食物繊維が含まれています。豆腐を使用した場合、水切りする必要はありませんが、行った方がハンバーグがローカロリーに仕上がります。
また、玉ねぎやレンコンのすりおろしを加えることで別の風味や食感が加わります。パン粉の代わりに他の食材を使うことで、ジューシーさを残しながら美味しいハンバーグができるでしょう。
それと、片栗粉を加えるとミートボールのような感じになり、小麦粉は少量をつなぎとして使用するのが良いでしょう。また、最近ではつなぎを使用しないハンバーグレシピも人気を集めています。
そのレシピでは、ひき肉に塩、砂糖、水を加え軽く混ぜたのち水に10分間浸します。その後慣れ親しんだように空気を抜きながら成形し焼くと、肉のうま味がぎゅっと詰まったハンバーグが完成するそうです。
ハンバーグのまとめ
人々から愛されるハンバーグですが、その秘訣はふわふわかつジューシーな仕上がり。これはパン粉をたっぷり使用することで実現できます。
さらに、パン粉を使わずとも、様々な代替食材を用いたり、つなぎを省略したりして作ることができるレシピが存在します。家庭のキッチンで手軽に作れるハンバーグは、多くの人にとってのお楽しみでしょう。
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