大根を暫く置いた後に、皮や断面に黒っぽい斑点や筋が見えることがありますね。この記事では、その原因と対処法について詳しくご紹介します。具体的に以下の内容を取り上げています。
- 大根の皮にできる黒い斑点の正体は何か
- 大根の中身が黒く変色する理由
- 大根が腐ると一体どうなるのか
さっそく結論からお伝えすると、大根の皮に見られる黒い斑点は黒カビの可能性があります。この場合は、安全のためにその部分を捨てるのが無難です。
一方、大根の中が黒くなっている場合の原因は、「青あざ病」「水晶現象」「バーティシルム黒点病」という3つの症状が挙げられます。これらは食べても害はありませんが、食感が損なわれることがあるため、変色した部分は切り取って除去するのがお勧めです。
大根の皮に黒い点が現れる原因とは？
大根の外皮部分に目立つ黒い斑点が見受けられる時、それは不適切な保存条件下で形成される「黒カビ」である可能性が高いです。特に、スーパーマーケットから持ち帰った袋入りの大根を放置してしまうことでこの現象は起こりやすくなります。カビが皮の上にのみ形成されることもありますが、食すべきではありません。
ある人々は、黒ずんだ部分さえ除去すれば食用に問題ないと捉える傾向がありますが、視覚的に確認できない範囲にカビの根が伸びている可能性があるため、避けるべきです。因みに大根は95%が水分から成っており、この水分を好むカビにとっては付着しやすい環境と言えます。
本来冬の季節に出回る大根は、0度から5度の範囲で保存するのが適しています。室内が暖かく、特に夏場の高温で常温保存してしまうと、カビの繁殖に適した条件となってしまいます。
購入後の大根は、先ず葉を取り除いた上で、通気性を確保しつつ湿気を避けるために、新聞紙に包むなどの方法が推奨されます。そして、冷蔵庫やほかの冷暗所での保存を心がけましょう。
なぜ大根の中は黒く変色するのでしょうか？
なにこの大根！！
調べたところ青あざ病というそうです。普通に食べられるとのこと。 pic.twitter.com/fX41NSxfIW
— しん太（ビールを造る人🍻） (@deen_rax) July 17, 2023
たまに、大根の断面を見たときに中心部が黒っぽくなっていることがあります。この現象の背後には、いくつかの理由が存在します。それぞれの理由について解説していきます。
「青あざ病」
大根が成長する過程で高温多湿の環境にさらされたり、適切でない保存方法が取られることによって発生することがあります。この現象で大根は、黒ずんだり青みがかった変色を見せることがあります。黒カビではないため、健康上の害はありませんが、視覚的な質感が損なわれます。調理時には、煮物などにして変色部分を目立たなくしたり、加熱によって食感を変える工夫をすると良いでしょう。
「水晶現象」
青あざ病と外見が似ている症状を示しますが、こちらは保管の際に起こりやすい現象です。不適切な温度管理や温度変化が激しい場所で保管されると、大根内部が黒っぽく、または紫の色調を帯びた変色を起こすことがあります。これも青あざ病と同じく食しても問題はないので、煮物や焼き物にして調理するなどの対策が推奨されます。
ベート、バーティシルム黒点病
大根の表面のすぐ下に黒い筋や斑点が輪状に見られる現象で、土壌中に存在する糸状菌（しじょうきん）が原因です。この症状が出た大根は、健康への影響はありませんが、ガリガリした食感や見栄えの悪さから、皮を厚めに剥くなどして黒い部分を取り除いてから食べると良いでしょう。
大根が腐るとどうなるのか？
一見して黒ずんでいる大根でも、それが腐敗のサインとは限らないことが判明しました。しかし、果たして大根が実際に腐った場合にはどうなるのでしょうか？下記のようなサインが見られた場合には注意が必要です。
これらの兆候が見られた際は、食中毒のリスクがあるため、摂取せずに廃棄処分することが推奨されます。
大根の消費タイミングは？
大量の大根を圧力鍋を使い出汁で煮た！
そして、一部を片栗粉付けて多めの油で焼いて揚げ出汁大根にしてみた pic.twitter.com/avUqZpPUlg
— うんぱり (@unpari) February 19, 2024
スナック菓子や飲料のように消費期限が定められていない野菜の中でも、とくに大根は保存期間が明確ではありません。季節や保管方法によって変わることが多く、具体的な日数を指定することは難しいです。それでも、腐敗や黒ずみのカビが見られない限り、安心して食べられることが一般的です。
新鮮なうちに購入した大根は、湿気から守るため新聞紙やキッチンペーパーで包み、風通しの良い暗所での保存が好ましいです。また、丸ごとの状態で保管した方が、切り分けたものと比較して鮮度が長持ちするので注意が必要です。
大根の上手な保存方法
大根の保存方法
大根を三つに分けたら、キッチンペーパーで一つ一つを包み、その上でポリ袋に収めて結び付けるか、ジップ付きの袋に密閉して保管してください。湿気を帯びたキッチンペーパーはこまめに新しいものに交換してください。
葉の保存方法
葉がついた大根は、葉の根元近くを切り離し、その切り面をキッチンペーパーで覆います。ビニール袋に入れて立てて保存すると、大根も葉も新鮮さを保ちやすくなります。
長く保存するなら冷凍保存が便利！
短時間で料理を仕上げたい時やおろし大根を即座に使いたい場合は、事前にカットして冷凍しておくと便利です。
料理用にカットしてから冷凍
イチョウ切りや短冊切り、輪切りにした大根を小分けにして冷凍用の袋に入れて冷凍しましょう。味噌汁などにすぐ使えて便利です。保存期間の目安は1ヶ月程度です。
根おろしにして冷凍
大根をおろし、水分を切った後、製氷皿やアルミカップに分けて冷凍します。固まったら冷凍袋に移し替えておき、自然解凍して即使えます。1ヶ月をめどに消費しましょう。
葉も刻んで冷凍
細かく刻んだ大根の葉を塩揉みして緑の汁を出した後、水で洗います。水気を取り除いたら、小分けにしてラップに包んで冷凍保存袋に入れて冷凍庫で保存します。この方法で約1ヶ月保存可能です。
まとめ
我々が日常よく目にする大根に関して、その皮にあらわれる黒い斑点の正体が「黒カビ」であること、加えて内部が黒ずむ原因として「青あざ病」「水晶現象」「バーティシルム黒点病」という三つが挙げられることが明かになりました。
これらの黒カビに汚染された大根については、表面から見て取り除けたとしても、根が残るリスクがあるため、可能な限り処分することが推奨されます。
一方で、中の部分が黒ずむ青あざ病や水晶現象、バーティシルム黒点病の場合は、変色した領域を取り除けば煮物に使用したり、焼き料理に加工したりして楽しむことができるとされています。
大根と言えば、冬の食卓に欠かせない存在であり、メインディッシュはもちろんのこと、脇役としても大いにその力を発揮する野菜です。
切ってみたところ予期せぬ内部の黒ずみに驚いた経験のある方もいるかと思いますが、原因と適切な対応法を理解することで、無駄な廃棄を減らせる機会が生まれるでしょう。
この記事を最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
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