口に手をいれてしまう子どもはけっこう多いんです。乳児には乳児なりの、幼児には幼児なりの口に手を入れる理由があります。
それは深刻なものではなく、ママに向けてのサインだったりその時の心理状態だったり、なにかしらの気持ちを表現しているのです。そのサインや心理に気付いてあげる事で対処ができて、その後口に入れる事がなくなります。
乳児期の月齢ごとの手を口に入れる理由はおおむね下記の理由と言われています。
生後2.3ヶ月 | 「間違いなく自分の手だな」と確認しているような作業 |
生後8か月以降 | 離乳食開始のサイン |
どちらも本能のようなものなので、やめさせなくても構いません。ただし口にモノを運ぶようでしたら誤飲には十分気を付けてあげましょう。
幼児期になっても手を口にいれるようなら、次のことに気つけてあげましょう
- 眠い
- 退屈
- ストレス
- 不安、緊張、心配
- チック症
幼児が口に手を入れるのは「癖」か「安心するから」という2点であることが多いです。この記事で詳しく解説していきますね。
ママとしては「口に入れない」と指導したり注意して子供に改善させるのではなく、ママの言動を変えていくことが得策です。
今回の記事では、
- 乳児が手を口に入れる心理(理由)と、フォローの仕方
- 幼児(1歳~5歳)が手を口に入れる心理(理由)と、フォローの仕方
- 幼児にある気づいてあげたいサインと対処法
- 育児の基本は愛情とほめること
などを紹介していきますので、お子様が口に手を入れる事に困っている、改善したいと思っているママは最後まで読んでいただくと解決方法が見つかりますよ!
乳児が手を口に入れる心理(理由)と、フォローの仕方
赤ちゃんの場合、手を口に入れるのは「興味本位」が多いです。
まだこの世に生まれてから時間も経過していないので、自分の手である認識やおもちゃなども感覚をつかもうと行動しているひとつなので、心配するようなものではないことを理解しておきましょう。
ただ、乳児が手を口に入れることが癖づくことで、誤飲に繋がるのではないか?なるべくやめさせたいというのであれば乳児に合ったフォローをしていくことで解消していくことがあります。
まずは乳児が口に手を入れる行為の心理や理由をピックアップします。
生後2.3ヶ月
生後2.3ヶ月の乳児が口に手を入れるのは、自分の手指に興味を持ち始めた証拠です。
自分の手を口に入れしゃぶることで、「間違いなく自分の手だな」と確認しているような作業です。
手指だけでなく、このころの乳児はとりあえず何でも口に入れてみようとします。この行為はある意味乳児の学習方法とも言えて、口の中でどんなものか確認をしていたり、手を口にもっていくという運動にもなっているため、悪いことではないのです。
生後8か月以降
生後8か月以降になると、離乳食を自分の手でつかみ口に入れられるようになっています。
このころには手づかみで食べる練習をしていくので、むしろ手を口にもっていくという流れは「食を促す」行為としてOKなのです。
乳児が口に手を入れることに対するフォローとしては、「やめさせなくてよい」ということです。特に心理的にマイナスなことはなく、ほとんどが興味であり発達の証拠なので、感覚を刺激するためにも止めないことをおすすめします。
ただし、口に手を持っていくことができるようにはなっているので、「誤飲」には注意しないといけないでしょう。
小さいものや誤飲させてはいけないものを乳児の手の届くところや、行動範囲に置かないように注意しましょう。
幼児(1歳~5歳)が手を口に入れる心理(理由)と、フォローの仕方
幼児になってくると、手を口に入れる行為はあまりしなくなります。
親が注意して自然にやめることができるようになっている月齢、年齢dせう。
ただ、やめたはずの口に手を入れる行為が急に復活したり、なかなかやめられないという時があります。これは乳児の時と違って心理的要因が大きく働いています。
まず理由はともかくとして、幼児が口に手を入れるのは「癖」か「安心するから」という2点であることが多いのです。
癖の場合は根気よく直すしかないのですが、「安心するから」という意味で口に手を入れているなら、親がどれだけ怒ったり注意したりしても治りませんし逆効果です。
むしろ「口に手を入れなくても安心していいんだよ」ということを実感させてあげる必要があるのです。
幼児が口に手を入れる時の理由をいくつかピックアップします。
- 眠い
- 退屈
- ストレス
- 不安、緊張、心配
- チック症
眠い、退屈のケースの対処法
眠いや退屈が理由で口に手を入れているのであれば、気を他に紛らわしてあげる、一緒に遊んであげる、かまってあげることで解消します。
ただ、叱るということではなく、幼児自身が無意識に口に手を入れているので、気をそらす時に一度だけ、口に手は入れないでおこうねと伝えてだけおきましょう。
そうすると今後自分で気づくこともできます。
ストレス、不安、緊張、心配の対処法
ストレス、不安、緊張、心配は様々な場面で見られるでしょう。
初めて保育園に行く、ママと離れている時間ができる、初めての運動会、生活発表会、保育園になじめない、引っ越しで環境が変わるなど幼児それぞれに理由があります。
特に普段していなかったのにまた急に口に手を持っていくようになったのであればここ数週間の生活に変化がないか振り返ってみて下さい。
ストレス、不安、緊張、心配の時に口に手を持っていくのは「安心したい」という心理の現れです。やっている本人は無意識ですが、ママのおっぱいを吸って安心していた時のような感覚を覚えているので自然に行ってしまっている行為なのです。
そのため安心させてあげる事が大事。まず話を聞いて共感してあげてください。その後、「大丈夫だよ」という声かけだけではなく、実際にギュッと抱きしめてあげてください。これで幼児はとても安心を覚えたり、勇気をもらえたりするのです。
私の息子もそういう時期があり、毎朝ギュッと抱きしめ、毎朝小さいメモに笑顔の絵を書いたものをお守りだよと持たせました。保育園でも不安になったときは廊下でそのメモを見返していたそうです。そして寝る前に一日の話をゆっくり聞いて共感していました。
いつのまにか口に手をやることがなくなっていて、元気に保育園に通っていました。
チック症の対処法
チック症とは「本人の意思に関係なく声や動きが出る事」です。癖に近いのですが、一過性であることも考えられますし、慢性のこともあります。
チックは成長過程においてみられるものです。
娘っ子、咳払いのチック症出てる。
息子も小1の頃に一時期チック症出てたときあったな🙄しばらく何も言わずに様子見てよっと。
なんか色々あるんだよな、それぞれに。
— CarrIE【キャリイ(鬼才の凡人)】calligrapher (@carRietHemOm81) September 15, 2023
家族の理解や協力、そしてかかりつけ医などど相談してゆっくり解消していきましょう。
チックへの良くない行動は、親が注意したり怒ったり、焦ったりすることです。心に余裕をもって接してあげてください。
親としても大ごとに捉えず、癖なんだなくらいに受け止め深刻になりすぎないようにしましょう。
幼児にある気づいてあげたいサインと対処法
幼児はまだ発達段階なので、自分の気持ちをうまく伝えられないことや、自分では自覚していないながらもストレスを感じているということがあります。
そのSOSを言葉で発してくれれば親としてもいち早く対処できるのですが、なかなかわかりづらいものです。
ただ、幼児と言えど、ストレスや緊張、心配などがあるときは必ずサインを出しています。自分で意識しているのではなく、自然とSOSのサインが発せられているので、見逃さないで対処することが大事です。
まずは体の変化で出やすいSOSを紹介します。
体に出るSOS
- 食欲が明らかに減少、増加
- 頭痛
- 腹痛
- めまい
- 吐き気
- 朝起きられない
- おねしょ、おもらし
体に関しては頭痛、めまい、吐き気は自身で訴える事はできます。言葉が未発達なので、指で痛いところを指す、目が回っているなど遠まわりな表現ですが言葉で訴えられます。
そのほかの部分は自分でも気づいていないし、どうしようもなく自然現象で起きてしまうので、子供からのSOSだと受け取ってください。
ちなみにうちの息子は保育園の生活発表会前後に急におねしょするようになりました。
行動から出るSOS
- やたら甘えてくる
- おしゃべりが多くなる、もしくは話さなくなる
- 乱暴になる
- よく泣く、癇癪を頻繁に起こす
- 爪かみ
- イライラしている
この中で多くみられるのは、「甘えてくることが多くなる」という現象です。やたら体にくっついてきたり、ママ、ママと何度も呼んだり、ぎゅっとしてきたり、離れたくないと言ってきたり。わがままが多くなるのも、ママの愛情を試している行動です。
こんな行動が見られるときはどこかで緊張したり不安になっていたりストレスが溜まっているかもしれません。
SOSへの対処
体と心のSOSに対する対処は、相手が幼児なので口で説明してもあまりわかりません。
SOSに気づいたら下記のように対処してあげてください。
- 休みを取る
- ゆっくりする時間をとる
- 一緒に遊ぶ
- 子供の話を聞く
- 読み聞かせをする
- 抱きしめる
- 大好き、愛しているなどの言葉かけをする
どんな時にでも「親はあなたの味方だよ」ということを感じてもらうことが一番です。
安心感を感じれば1人で遊ぶようにもなりますし、保育園をがんばるようにもなります。
家、親が「安全基地」であり、ずっとそばにいるよということを心から感じさせてあげる事が一番の対処法です。
育児の基本は愛情とほめること
昨今「褒める育児」が推奨されています。
育児で褒めることは決して甘やかすことにはなりません。
将来自立できる大人になるために「褒める」ことが必要なのです。
褒められると自己肯定感が高まり、なんにでも自分からチャレンジする心が育ちます。褒められると自信が付き、自身の存在価値を感じられます。
NGな褒め方は以下の通りです。
- 見た目などを褒める
- 結果だけ褒める
- おだてたい、やらせたいために褒める
- 親の期待に沿って褒める
- 人と比較して褒める
これらの褒めは、自意識過剰、わがままに育つ褒めだったり親が子供をコントロールしたいがための褒めです。
あくまでも将来の自立への褒めなら、以下の褒め方が効果的です。
- 努力などの過程を褒める
- 出来なかったことができるようになって褒める
- 感謝の気持ちで褒める「ありがとう」をたくさん伝える
- 愛情を表す誉め言葉「大好きだよ」を伝える
自分自身の存在価値を感じられ、自己肯定感が高まるのは上記のような声かけ、褒めです。
ぜひ親が「褒めすぎかな?」と思うほど褒めてあげてください。子供はたっぷりの愛情を感じる事ができます。
そうすると安心して自立し巣立っていくのです。
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