自分のことを陰で悪く言われると、心がざわつく経験は誰しもあるはずです。正直なところ、ムッとくるし、心が傷つくし、精神的なダメージも大きいですよね。
しかしそのような状況でも、どうやって気持ちを切り替えれば、陰口を受け流して平常心を保てるのでしょうか?
今回は、悪口を言われたからといって落ち込むのではなく、むしろ「自分のステージが一段上がる思考法」として、自分と他人との境界線を明確に引く方法、さらには悪口を言う人の運気までも自分に引き寄せる考え方や、悪い言葉を前向きに変換するための思考法や視点の転換についてお伝えします。
私の問題?それともあなたの問題?明確な境界を設定する
相手との問題に直面した際には、まずは落ち着いて考え事態を見ることが求められます。この際、自我と他者との明確な線引きが重要となります。
「あなた」と「わたし」との区別をしっかりと行い、その境界線に目を向け、チェックすることが必要だとされています。とりわけ、人の悪口に興じる傾向のある人々は、しばしば「境界線がぼやけがちな人物」を対象とすることが多いものです。
また、常に自分を他人よりも上位に見せたいと考える人々が存在するのも事実です。そうした人々は、他人が混乱したり、振り回される様子を見ることで、自身に影響力があるという確信を得ようとするのです。結局のところ、自らの力を確かめたい、そのような心理を持っているわけです。
傷ついたり、凹んだり、カチン!と怒っても構わない
人の言った悪口には様々な内容と深みがありますが、自身への悪口を耳にしたら、一時的に傷つくことも落ち込むことも悪い気持ちになることも許されます。怒りが沸く反応も自然なことです。感情を無理に抑制する必要はありません。なぜならば、無理に感情を抑え込むと心の中のもやもやがじゃまをしてしまい、物事を冷静に判断できなくなるためです。その結果、長い間そのもやもやを引きずる可能性が高くなります。
悪口に耳を傾けるべきかの見極めと冷静な対処
一度感情を吐き出した後には、しっかりと冷静さを取り戻すことが肝心です。耳にした悪口が、あなたにとって真に受ける必要のある内容であるかどうかを見極めましょう。実際、ほとんどの悪口は意味をなさないものですし、悪口を言う人物が陰で「いやな人」とレッテルを貼られていることも少なくありません。また、本人が自覚していないだけで、周りの人たちが彼らと一定の距離を保った付き合いを選んでいることもあります。
従って、その多くはあなたが本気で対応する必要のないことがほとんどです。それでも、自己反省の余地があり、自分を改善すべき点が見つかる場合は、ちょっとだけ考え直しても良いかもしれません。しかし、悪口は基本的に聞き流すべきものです。
悪口を言われるのは、あなたが何か悪いことをしたからではなく、単に相手が自分の意見を述べたいからに過ぎません。悪口を真に受けて落ち込んだり、改めようと考えるのは時間の無駄です。そうしてしまうと、相手のペースに乗せられてしまいます。
悪口は話す人の責任です
他者からの悪口は、その言葉を発する人自身の問題であり、聞かされる側の責任ではありません。つまり、「悪口を言う」という行為はその人の責任であって、聞く側が責任を感じる必要はないわけです。これは反対の場合も同様です。悪口を受ける側が、悪口を言う人の行動を支配することはできないのです。
たとえあなたが何をしても、完璧な行動を保っていたとしても、悪口を言いたがる人は、どんな些細なことでも見つけ出しては批判するものです。「他人を変える」ということは、本質的に不可能なのです。
確かに、「あなたの言葉で不快に感じています」と自分の気持ちを相手に伝えることはできます。しかし、それを理解し受け入れる人であれば初めから悪口を言わないのが通常です。他人の性質を変えることはできません。悪口をやめる決断は、悪口を言っている人自身が自覚し、それに基づいて行動を改める場合に限られます。ですので、この問題は、言われている側が解決できる範疇ではありません。
しかし自分自身をコントロールすることは、可能です。他人を変化させることはできなくても、自分の考え方や感じ方を調整し、変えていくことは、完全に実現可能なのです。
悪口を気にしない方法は『他の大切なことに集中する』こと
陰口や悪口というのは、結局相手の問題です。それらに心を煩わせるのは得策ではありません。しかし、人の目や意見が気になってしまうのも、人間らしい反応ですよね。そのようなネガティブな声に耳を貸さないためにも、もっと価値あることへと自分の意識をシフトすることが重要です。
それでは、あなたにとっての大切なことは何でしょうか?何か心を豊かにする趣味や、幸せを感じる瞬間はありますか?考えるだけでワクワクすること、心が躍るようなことは何ですか?
- 息をのむほど美しい音楽を耳にする
- 愛するペットの猫とじゃれあう楽しいひととき
- 朝早く、静けさの中で淹れた一杯のコーヒーの香りに包まれる時間
- 好きな俳優の写真に見とれて夢心地になる
- 寝る前に子どもに読む絵本の時間の平和と安らぎ
こういったあなたの心を満たす大切なこと、夢中になることに焦点を当ててみましょう。そうすれば、他人の言葉に左右されにくくなり、もっとポジティブな毎日を過ごすことができるようになります。
悪口を引き寄せるか?それとも情熱を追求するか?
私たちは一度に異なる思考をすることは不可能です。愛するものと忌み嫌うものに対して、一緒に意識を向けることはできないのです。ちょっと想像してみてください。常に他人の陰口ばかりを気にしているあなた。それはまるで「思春期の片思い」に没頭するかのようですね(笑)。
悪口に囚われてしまうその瞬間、それはあなたが本来価値を置くべきことから目を背けているサインかもしれません。このような状態が続けば、あなたにとって大切な日々が次第に遠のいていくことでしょう。
あなたにとっての「好きなこと」や「大事なこと」は何でしょうか?心地良さや喜びを感じる出来事はありませんか?集中力を発揮するのであれば、あなたにとって最も重要な、幸福感を覚える事柄に注ぎましょう。
人生はひとりひとりのもの。自らの幸せにフォーカスすることで、悪口だって無視できるようになるものです。
悪口を言う人とは距離を保つべし【自己開示は控えめに】
何もないところで人の悪口を言ったり、誰かを貶めるような話をする人がいるなら、その人とはなるべく関わらないよう注意しましょう。親しく交流する必要はありません。また、自分のプライベートな情報を過度に話すことも避けるべきです。
これを心理学では「自己開示」と呼びますが、悪口を言うような人には自分の内面を明かす理由は一切ありません。挨拶を交わす程度で、適度な距離を保つことが肝心です。
悪口は運気アップのサイン?言われた方の運まで手に入る!
スピリチュアル界には興味深い考えがあります。悪口や妬み、批判を他人から受けたとき、これは実は運気が上向きになっている時期だと考えられています。悪口を言われるということは、言い放つ人が「羨ましい」と感じている状態を指し示しています。つまり、「妬み」は「羨望」や「理想」という面をも反映しており、あなたの運が上昇し、他人が憧れ、羨ましく思うレベルに到達している証拠とも言えるのです。
一方で、悪口や妬み、ゴシップ、誹謗中傷といった人を貶める言動を続ける人々は、実際には自分自身の運気を削いでしまっています。聞き手もまたネガティブな影響を受け、結果的に悪口を言う人と距離を置くようになります。そうして不運を招き、ストレスや不幸が増大していく恐れもあるわけです。こうした因果応報の怖さに対する警鐘もしばしば語られます。
一方で、運気が上がっている人は、そのポジティブなエネルギーで悪口を言う人の良い波動さえ吸い寄せるくらいの勢いです。ですから、悪口を言われることは、あなたの運気が上がっている明らかな証拠といえるのです。もし今、あなたが悪口に晒されていたとしても、その運の波に乗り遅れないよう心掛けましょう。そして、何よりも、悪口を言う人々に惑わされずに、大切にすべき事柄や、今努めるべきことに集中し、さらなる運を自身に引き寄せてください。
悪口のポジティブ変換!思考・見る角度を変えて心にゆとりを
何かを批判的に語る人々は常にマイナスの観点から物事を見て話します。「自分がこんな言葉で評されていたなんて・・・」と知った際に重要なのは、悪口というネガティブな言葉を自分の内側に取り込まず、「心の余裕」を保つことです。
否定的な発言を繰り返す人々は、他者について常に何かしらのマイナス面を指摘しますが、ここでポイントとなるのは、自分自身で悪口を肯定的な表現に言い換えることによって、物の見方を変え、心に柔軟性を持たせることにあります。
例を挙げますと、「あいつは派手なんだよな」という否定的なコメントがあったとしても、「その人は人懐っこくて魅力的だね」とプラスの表現に変えることができるのです。さらに「あの人は気が重いね」という意見にも、「その人はいつも静かで落ち着いているね」と肯定的に言い換えることができます。
物事をネガティブに捉えるかポジティブに捉えるかの違いで、見える世界は180度変わってくるものです(これをリフレーミングと言います)。誰かに悪口を言われて落胆したり、悩む瞬間こそ、その言葉を逆に肯定的な角度から表現してみることが大切です。そして、人を否定的な側面だけで取り上げる人々との関係を見直し、距離を置くことも重要です。
もし、そのような考えを共有するグループにしっかりと属しているなら、そのグループ内での交流はもはや必要ではありません。物事はネガティブな面よりもポジティブな面を見ることで、多角的な視野が生まれ、自身の成長に繋がります。しかし、ネガティブな視点のままでは、進歩や将来が期待薄です。
「では、どうすべきか」という問いに対する答えが見つかりにくいものです。ネガティブな思考に落ち込んだ際には、その裏に隠れたポジティブな側面を見つけて言い換え、自己の人間力を高める機会として捉えたいですね。
まとめ
新社会人としてスタートし、つまずきも多かった私に先輩がかけてくれた「転んでもタダで起きないように」という言葉は、今でも私の胸に響いています。ミスを犯したときだけでなく、妬みや悪意のある言葉を浴びせられたときでも、その姿勢は変わりません。
足をすくわれるような経験は不快ですが、そこから何かを学び取る重要性を学びました。自分を守り、他人に飲み込まれずに己を持つこと。距離を保ちながら人間関係を構築することは、社会生活における貴重なスキルとなります。
自身の運命を見極め、周囲の流れを把握し、運気を手繰り寄せる生き方を選ぶ際、悪口を言う人々は実は絶好の反面教師になり得るという視点もあります。なぜなら、彼ら自身が自ら運を放棄しているからです。
そして、マイナスをプラスに転じて考える力を身につけること。これによって自分をより強くし、物事を複数の角度から見る力を養うことができます。このように考えると、悪口を受けることも決してマイナスばかりではないのです。
皆さんも、悪意のある言葉を自己成長や運命向上の機会として活用してみてはいかがでしょうか。
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