停車時に快適な車内環境を保つため、エアコンを活用するという方も多いでしょう。アイドリングとは、エンジンを動かし続けることで、バッテリーの放電を防ぎます。しかし、アイドリング状態でエアコンを長時間作動させるという行為は、バッテリーの持続性に疑問が生じますが、ご安心ください。アイドリング中はバッテリーには十分なチャージがされるため、問題ない範囲です。
それよりも注意が必要なのは、ガソリンの消耗です。どれほどの燃料を使うのかが気になるところでしょう。車両のエンジンを稼働し続け、エアコン機能を活用することで1時間過ごす場合のガソリンのコストに関する情報を、これからご紹介していきます。
アイドリングによるガソリン費用はいくら?エアコン稼働でどう変化する?
静止状態の車にエアコンを作動させた場合、1時間でどの程度ガソリンが必要になるのでしょうか?
車を1時間アイドリングさせると、約0.84リットルのガソリンが消費されます。
もしガソリンの値段が1リットル165円だとしたら、1時間アイドリングすると約139円のガソリン代がかかる計算になります。ここでの算出はアイドリングだけを想定したものです。
加えて、エアコンを作動させると、消費量は更に上がります。特に最近はガソリン価格の高騰が進み、節約や効率化を図る製品がよく売れています。
エアコンが稼働していると、ガソリンの消費量は大体10%増えるとされています。この影響で1時間の燃料消費量は0.92リットルに達する可能性があります。
これらのデータをもとに計算すると、エアコンを使用している状況下での1時間あたりのガソリン代は約151円になることが予想されます。
「アイドリング時の1時間あたりのガソリン消費量」を分析した際の詳細な情報、数字や計算方法の出典に関心がある方は、この情報源を参照してください。
エアコン利用時のバッテリー持続時間について
自動車のエンジンを停止し、ACCモードでエアコンを稼働させることはできます。しかしながら、これによってバッテリーには大きな負荷がかかりますので、長時間の使用は避けるべきです。アイドリングを行わずにエアコンを利用した場合、なんと3時間でバッテリーがあがるリスクがあるのです。よって、車内でエアコンを使用したい際には、エンジンをアイドリングさせておくのが一般的な対処方法となります。
長時間のアイドリング悪影響は?環境・燃費・死亡事故のリスク増
長時間車のエンジンを動かし続けるアイドリングには多くのマイナス点が存在します。アイドリングによる具体的な悪影響には以下のようなものがあります。
排気ガスと環境への影響
エンジン車がアイドリング状態だと、エンジンが持続的に稼働し続けています。このことから、継続して排気ガスが放出され、それが環境に対して負の影響をもたらしてしまう現象が起こります。
燃費が悪くなる要因
アイドリングによってガソリンが燃焼し続けます。特に長時間アイドリングをしてしまうと、それだけでガソリンを大量に消耗し、結果として燃費が低下します。近年、ますます高騰するガソリン価格を考慮すると、無駄なアイドリングによるガソリンの浪費は避けたいものです。
死亡事故(熱中症、一酸化炭素中毒)
アイドリングの長引きは、死亡事故に繋がることがあります。特に、車内で子供やペットを待機させている時に、エンジンやエアコンが故障することにより、高温になるといった状況は熱中症で命を落とす悲しい事故が多発しています。加えて、車中泊をする際にも注意が必要です。
一晩中アイドリングを続けることで、降雪などによって排気口が閉ざされ、排気ガスが車内に逆流する危険があります。こうした状況が原因で、車内で一酸化炭素中毒による死に至るケースも報告されています。
そのほか、睡眠中に無意識のうちにアクセルペダルを踏んでしまい、エンジンの空回りが起きて最終的に車内での火災に繋がる事故も発生しています。これらのようなリスクを踏まえると、やはりアイドリングは極力控えた方が良いでしょう。
アイドリングのコストとリスクについて
自動車のアイドリング運転には、意外と見過ごされがちなコストが発生します。1時間のアイドリングで消費されるガソリン代は約139円となります。さらにエアコンを同時に使用する場合、そのコストは151円にまで増加します。これは一見すると少額に感じられるかもしれませんが、長時間続ければ続けるほど出費は積み重なります。
しかし、経済的な問題だけでなく、アイドリングは環境汚染を引き起こし、燃費の悪化を招くなど、車に関連するさまざまな問題にも影響を及ぼします。さらに深刻な問題として、長時間アイドリングを行うことが原因での死亡事故が起こる可能性も指摘されています。
そのため、アイドリングの利用に際しては、これらのことを十分に理解し、安全面にも配慮した上で、無駄遣いのないように心掛けることが大切です。
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