桜の盆栽を育てる際、春の彩り豊かな花を見るのは喜びの一環になります。
ただし、十分な手入れが行われていない場面においては、期待した桜の花が開花しないケースも出てきます。
こちらのコンテンツでは、桜の盆栽がなぜ花をつけないのかという原因を明らかにし、どのように対応すればよいかを詳細にご紹介します。
ご自宅で美しい桜盆栽の花を咲かせたい方は、ここでの情報を参考にしていただければと思います。
桜が咲かない原因と対処法
桜は通常、夏の時期に花芽を形成し、冬に入ると休眠状態に入ります。冬季に一定期間、厳しい寒さに曝されることで休眠から覚め（休眠打破）、春の温かさを感じた際に成長を始めて花を咲かせます。したがって、冬季に桜盆栽が花をつけない場合は、休眠中であることが考えられます。
さらに、桜盆栽が開花しない原因は複数あり、それぞれの原因に適した対応が求められます。以下で、桜盆栽が咲かない主要な理由とそれに対する対処法についてご説明します。ご自宅の桜盆栽がなぜ開花しなかったのか、これを機にチェックしてみましょう。
購入後すぐに桜が咲かない理由
桜盆栽を手に入れたものの、同じ年に花を見ることができなかったら、接ぎ木が行われた後の経過時間が十分でない可能性があります。桜盆栽は通常、接ぎ木技術を用いて育成されるため、市場に出回るまでの時期が短い場合、花を咲かせるにはもう少し時間が必要かもしれません。樹木が葉を茂らせたり高さが増したりしている場合は、成長している証拠ですから心配はいりません。
桜の花を早く楽しむコツ
もし早く桜盆栽の花を享受したければ、開花が予測されるつぼみがあるものを選ぶか、開花しやすい品種を選定すると良いでしょう。盆栽に用いられる桜の木は、樹齢が長いほど価格が高くなる傾向にあります。お手頃な価格の桜盆栽は若木であることが多いので、ある程度年月を経た盆栽を選ぶのが推奨されます。
水分不足について
桜は水をたいへん好む樹木であり、特に花芽が形づく重要な時期である夏期には、水不足にならないように定期的な水やりが重要です。もし水不足が発生してしまうと、当初は目に見えるトラブルがないかもしれませんが、次の春になってその弊害が急に現れる可能性があるため、用心することが求められます。さらに、冬場も水分が不足すると花芽が枯れてしまうことがあるので、日々の管理を怠らないように心掛けてください。
対処法
水不足を避けるために、表面の土が乾いたら十分な水を与えるようにしてください。盆栽の置かれた環境によって異なりますが、春や秋は毎日1回、夏の暑い期間は1日に1回から2回、そして冬場は2日から3日に1回の水やりを基本に、桜の状態に応じて調整しましょう。冬場は乾燥が進むことがありますが、桜が休眠期間に入っているために、水やりの間隔を空けることができます。
光量不足の問題
桜の樹木は光を好む性質を持っているため、日がよく当たる場所を選んで育てることが重要です。光不足の状況にあると、桜は花をつけることが難しくなることがあるのです。
ただし、夏の強い直射日光に晒され続けると、葉が焼けてしまう可能性があるため、注意が必要です。最適なのは、半日ほどしっかり日があたるような場所を見つけることで、そのような場所で管理する工夫が求められます。
改善策
通常は、屋外での栽培が推奨されています。これは屋内では日光が不足しやすいからです。しかし、屋内で育てたい場合は、日光が障害物によって遮られない窓辺などに植物を置き、日光が十分に届くようにします。また、定期的に窓を開けて空気の流れを良くすることで、光不足を多少は補うことができます。
肥料の過剰な与え方に注意
桜の樹木は肥料によって成長を促されますが、過剰な肥料は逆効果となりえます。特に盆栽のような小さい容器で育てられている場合、肥料を多く与えすぎることで、肥料が濃縮し、根を傷める原因にもなりかねません。最悪の場合、桜が枯れてしまうリスクもありますので、適量を守って使用することが重要です。
適切な肥料の施し方
4月に花が散った後から10月頃までの期間、月に一度の施肥を目安にしましょう。しかしながら、梅雨から夏にかけての時期には肥料を与えることで桜の木に過度なストレスがかかるため、この時期の施肥は避けるべきです。また、室内で育てる場合は、虫が生じにくく安全な無機肥料の使用が推奨されます。
誤って花芽を切除してしまう桜の剪定
桜は急速に育成する性質を持っているため、盆栽として鑑賞する際には剪定が不可欠です。だが、剪定作業の際に不注意にも花芽を全て取り除いてしまうと、花が開かない事態に陥ります。
剪定の正しいタイミングと方法
剪定を行うのであれば、花が散った直後や、11月から12月中旬頃の落葉後の休眠期に実施するのが適切です。作業時は花芽の様子をよく観察しながら進めましょう。また、使用する剪定ばさみはあらかじめ消毒し、カットした後の傷口には丁寧に癒合剤を塗布し、予防保護策を施してください。
環境の変化
桜の盆栽を適切なサイズに保つためには、植え替えや根のカットが欠かせません。しかし、桜は環境の変化に敏感であり、新しい条件に直面することでストレスを感じる可能性が高くなります。これによって、桜の花が開花しない事態が発生することがあります。特に、成長期の始まる4月以降に根を切ると、植物にとっては負担が大きくなります。
【対処法】植え替えを行う際には、花が咲く前の2月から3月頃に完了させることが望ましいです。また、盆栽の場所を変更する際には、新しい場所での短期間の配置を何度か繰り返し、徐々に慣れさせていくことが推奨されます。
病害虫による桜盆栽のトラブル
桜盆栽に病害虫が侵入すると、残念ながら花を咲かせることができなくなる場合があります。防除対策は欠かせませんので、せん孔細菌病や黒星病、またカイガラムシやアブラムシなどの害虫対策にはしっかりと取り組みましょう。
害虫防除の方法
- 桜盆栽は、陽光がたっぷりと降り注ぎ、風がよく通る場所に設置します。
- 植物の葉裏には霧吹きを用いて水分を与えると、水を嫌う害虫が寄りつきにくくなります。
- 剪定作業は害虫の少ない時期に実施し、作業後には保護のために創傷保護剤を塗布します。
- 散った花は速やかに除去し、常に清潔な状態を保持することが大事です。
- 万が一、害虫が見つかった場合には、市販の殺虫剤を適切に使用するか、手作業で丁寧に除去することが望ましいです。
異なる品種の新芽が発生する可能性
慣習的に、盆栽に用いられる桜は接ぎ木の方法で生産されるのですが、この際に使用される台木から新たな若い芽が生じることがあります。この台木からの新芽は、もし手入れを怠ると本来の盆栽の桜に栄養を奪われる原因となり、最悪の場合は盆栽が枯死するか、予期せぬ品種の桜の花が咲く事態にも至り得ます。
新芽の対処方法
盆栽として育てている桜が花を終えた後には、土の表面や幹の根本に新しい芽が出てくることがあり得ます。そのような新芽が観察されたら、すかさず土を掘り起こして、根元からきちんと切り取らなければなりません。除去されるべきこれらの芽は、元となる桜、つまり台木の芽であることが多いのです。台木は原種であるため、その生命力は強く、成長させておくと、予期せぬ品種の桜が育つことになりかねません。また、放置することで病気のリスクが高まったり、台木の成長が盆栽の健全な成長を妨げて枯らしてしまう危険性もあるため、問題が顕著になる前に、早急に取り除くことが肝要です。
桜の盆栽飼育に最適！京都花室 おむろのオススメ
桜の盆栽を上手に育てて華やかな花を楽しむことは、特定の技術が必要です。そんな中で、手軽に桜盆栽を鑑賞したい方には、「京都花室 おむろ」の取り扱い商品である京都小鉢（ミニ盆栽）シリーズ内の「京桜」が適しています。
この「京桜」は、世界遺産で名高い御室仁和寺に自生する御室桜にインスピレーションを受けて制作された盆栽で、65年以上の歴史を誇る老舗が蓄えたネットワークと専門知識を持つ生産者の手によって丁寧に育てられています。
職人の手により育てられたこの盆栽は、その品質から大量生産が叶わず、毎年限定数のみの先着販売を実施しております。
数千鉢もの盆栽から店主自らが丁寧に目利きを行い、選抜した盆栽だけが顧客の元へと届けられ、すぐにでも飾ることが可能です。
この「京桜」には、面倒なお手入れが不要で、日常の水やりと数回の肥料施用だけで済む手軽さが魅力です。また、信楽焼きや北山杉を用いた特別な升など、器にもこだわっているため、プレゼントとしても最適です。
「京都花室 おむろ」が自信を持ってお届けする「京桜」は、あなたの心を和ませること間違いありません。ぜひその美しさをご堪能ください。
まとめ
桜盆栽は水やりや肥料、日照時間などを適切に管理しないと、花を咲かせなくなることがあります。また、若すぎる株の場合は、花が咲くまで数年かかることもあります。桜盆栽の花が咲かなかったときは、なぜ花が咲かないのか原因を突き止めて、原因に応じた対処法を試してみましょう。桜盆栽を手軽に楽しみたいなら、「京都花室 おむろ」の「京桜」をご検討ください。難しいお手入れは不要で、盆栽初心者でも美しい桜の花を咲かせることができます。
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