たくさんの方が、みかんは新鮮なうちに食べるべき果物と認識しており、そのためには冷蔵保存が最適と考えがちですね。
しかし驚くことに、実際にはみかんを冷蔵庫で保管すると、期待とは裏腹にその甘さが失われ、酸味が増してしまうのです。
逆に、みかんを自然に甘くするには、冷蔵庫から出して常温で放置することや、温めることがポイントとなります。
特に酸っぱいみかんでお悩みの方は、温度が高めの場所で保管することを試してみる価値がありますよ。
ここからは、より甘いみかんを楽しむための具体的な方法を詳しくご紹介していきます。
なぜみかんを置いておくと甘みが増すのか?
皆さん、みかんが時間の経過と共にどんどん甘くなる理由についてご存知ですか?実は、その秘密は「クエン酸」にあります。みかんに含まれるこの酸味の源である成分は、果実の呼吸過程で使われていきます。
ご承知の通り、クエン酸はその酸っぱさで知られている成分です。この酸味を帯びたクエン酸が少なくなればなるほど、相対的に甘味を強く感じられるようになるんですね。言い換えれば、じっくりと時間をかけて置いておくことで、自然と酸味が薄れて甘さが前面に出るわけです。
というわけで、「ある一定期間置いたみかんはより甘くなる」というのは、本当の話なのです。ただし、どのくらいの時間を置けばいいかは、購入したみかんの熟度により異なります。
一般的な目安としては、みかんの皮が少しシワシワしてきた頃、感触が変わり始めたサインを見逃さないでくださいね。
そのほかのみかんを甘くする3つの方法
みかんをより甘くするには、他にも実践できる方法が存在します。
- みかんを優しくマッサージする
- 電子レンジやフライパンを使って軽く温める
- 自然な太陽光にさらす
みかんを優しくマッサージする
みかんを手でこすと、みかんの表面が傷付きます。その傷を修復する過程で、クエン酸が使用されるため、結果として甘さが強まるのです。このことから、こした後にしばらく時間を置くと、より甘さが引き立ちます。
電子レンジやフライパンを使って軽く温める
みかんを暖めると、クエン酸が減少し、その結果として甘さが引き立ちます。
電子レンジを使用する際は約30秒程度で十分ですが、みかんに予め切れ目を数箇所入れることが重要です。そうすることで、内部の圧力が逃げやすくなり、爆発するリスクを避けることができます。
また、地域によってはみかんをフライパンで焼いて食べる伝統があり、過去にはSNSでも「焼きみかん」が流行しました。
温めることで、不思議なことに甘みが増すのと同時に、ビタミンなどの栄養価も高まるため、健康にも良いとされています。
自然な太陽光にさらす
太陽の力を借りてみかんを温める方法もあります。これは、前述したみかんを温めるアイディアと基本は同じです。
太陽に当てる際には少しコツが必要です。穴が開いた袋にみかんを入れて日の光にさらすのです。そうすることで、袋の内部が温まりつつ、穴からみかんが呼吸して発生する熱が外に逃れ、結果としてクエン酸の消費を促進することができます。
どちらの暖め方を選ぶにせよ、大切なのはみかんを温めることにあります。
見極めよう!甘みたっぷりのみかんの選び方
「甘酸調和」というフレーズを聞いたことがあるでしょうか。美味しいみかんには、甘さと酸味の完璧なバランスが必要です。具体的には、糖度が13度で酸度が1度が理想の基準値とされています。そうしたみかんを選べたら最高ですよね。
でも、実際には見た目だけでそのバランスを見極めるのはなかなか難しいです。「どうやって選べばいいのかな?」と疑問に思う方も多いはずです。
そんな時、果物の達人、阿部さんが言います。「実はシンプルなコツをつかむだけで、スーパー等で簡単においしいみかんを見分けることができますよ!」と。それでは、お待ちかね、その有益なコツを早速ご紹介しましょう。
甘くて美味しいみかんの選び方 3つのコツ
ヘタは茶色く、小さなものがオススメ
緑よりも茶色いヘタのみかんが甘いです。その理由は、緑色のヘタのみかんは早摘みされたものが多いためです。
逆に、茶色いヘタは木でじっくり熟成した証拠。また、ヘタが小さいほど濃厚な味わいになる傾向があります。
大きいヘタは、早めに成長したことを示していますが、それによって大味になることがありますので、小さなヘタをみつけましょう。
皮の質感でジューシーさを判断
皮に張りとつやがあり、きめ細かさが感じられるみかんが良品です。反対に、皮が固くパリパリしているものは果汁が少なかったり、風味が劣ったりすることがあるので注意しましょう。
また、小さいブツブツが密集している皮のほうが栄養をたくさん吸収し、果肉がしっかり成長している証拠になります。
形と色で見極めて
扁平型(楕円形)のみかんが糖分が豊富で、甘くて美味しい可能性が高いです。これは扁平型が栄養がたっぷりある状況で育ったことを示しています。
丸い形のみかんは遅咲きで、酸味が強いことが多いです。色味は濃いオレンジ色を選ぶと良いでしょう。
特にヘタの周りがオレンジ色でない場合は、十分に熟していないとも考えられますのでチェックが必要です。
みかんを甘く楽しむ保存のコツ
みかんは熱や湿気に敏感なため、冷涼な環境での保存が望ましいです。一般的には冷蔵庫が適していると考えがちですが、みかんをより甘く味わうためには、いくつかのポイントが存在します。
冷蔵庫での保存のコツ
みかんは生命活動としてクエン酸を使うため、気温が高い場所に置かれていると活発に呼吸し、クエン酸の量が少なくなります。
クエン酸が少なくなることで、みかんの甘味が際立つわけです。反対に気温が低い環境ではクエン酸があまり減らないため、その酸味が保たれます。そのため、冷蔵庫で保存すると、酸味のある状態が継続します。
しかしながら、みかんを短期間冷蔵庫で冷やすと、果肉がしまり味わいが増すことがあります。例えば午後3時のスナックタイムにみかんを食べたいときは、食べる2~3時間前に冷蔵庫に入れておくと、ひんやりと甘いみかんが楽しめるでしょう。
長期間にわたってみかんを冷蔵庫に保存するときは、乾燥を避けるために、一手間かかりますが、それぞれを新聞紙で包んで保存する方法がお勧めです。
冷凍保存のコツ
たくさんのみかんを購入すると、冷蔵庫に収まらない事態に直面することがあります。その際は、冷凍保存が適切な方法です。
みかんの冷凍保存は、皮を付けたままでも、皮を剥いた後でもどちらも可能ですが、最も重要なのは、みかんを乾燥から守ることです。
それには、みかんを1個ずつラップに包み、冷凍用の保存袋に入れるのが良いでしょう。これにより、乾燥を防ぎつつ、みかんの美味しさを長持ちさせます。
更に、薄皮を除いてから凍らせておけば、ミキサーいらずで手軽にスムージーを作ることができます。
また、みかんジュースを簡単に作るためのアイテムもあります。みかんをセットしてハンドルを回すだけで、みかんが搾られ、蛇口をひねるとジューサーからみかんジュースが注がれます。
これにより、みかんの粒々が適度に残った新鮮な100%みかんジュースを楽しむことができますよ。
みかんの保管に適した方法
みかんは高温多湿を避けるべきで、涼しくて風の良く通る場所が保管に適しています。
冷蔵庫で保管する量の場合は冷蔵保存が可能ですが、箱ごと購入された場合は、エアコンの温風が直接当たらない室内のもっと適した場所を選びましょう。
箱に入った状態でみかんを保管する際には、置く向きに配慮することが大切です。
みかんを一つ一つ箱から出し、その下に新聞紙を敷き詰め、みかんのヘタが下にくるように整然と並べることで、みかんが潰れるのを防ぎながら、品質を長持ちさせることができます。
この手間をかけることが、新鮮なみかんを長く楽しむコツになります。
まとめ
酸っぱいオレンジを美味しくするための秘訣はオレンジを暖めることです!手軽にできるたくさんの方法があるので、自分に合った方法を探してみましょう。
また、大量に購入したオレンジは放置するとカビの原因になり得るので注意が必要です。
箱から出して蒂を下にして並べ、仕上げに新聞紙を上から覆って涼しい場所での保存を心がけると、オレンジを長持ちさせることができます。ぜひこの方法をお試しください。
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